冬に流行する胃腸炎!子どもが罹った場合の症状や対処方法、胃腸炎にかかりにくくする方法を内科医ママが解説します。

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こんにちは。
現役内科医ママの、ゆずです。

寒くなると、流行し始める胃腸炎。
自分が罹るのもかなりしんどいですが、お子さんが罹ってしまうとパパ、ママは本当に大変ですよね。

この記事では、

・急性胃腸炎の症状
・【症状別】胃腸炎の時の食事や水分のとり方のポイント
・胃腸炎で病院を受診するタイミング
・胃腸炎の時に処方されるお薬

について、詳しくお伝えしたいと思います。

また、ここは私見ではありますが…
保育園で胃腸炎が流行ってしまった時、娘が胃腸炎に罹らないようにするために私が工夫していることについても、最後にお伝えしますね。

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目次

急性胃腸炎の症状は?

急性胃腸炎の症状は主に、

・下痢(形にならない程度の軟便〜水みたいな便(水様便)までを含む)
・吐き気、嘔吐
・発熱(微熱〜高熱まで)
・腹痛

です。これらの症状全てがそろっている必要はなく、軽い食欲不振と下痢だけ…なんてケースもあります。

お子さんの急性胃腸炎でよく経験するのは、急に嘔吐してしまって、お腹も緩く、微熱もある…といった症状でしょうか。

強い腹痛と高熱を伴う胃腸炎の場合は、細菌性の腸炎である可能性もあります。

急性胃腸炎の原因の多くはウイルス感染

急性胃腸炎の原因の多くは、ウイルスです。
有名なところでは、ノロウイルス、ロタウイルスなどがありますが、その他にも様々なウイルス感染により胃腸炎が起こります。

ウイルス感染が原因の胃腸炎は、基本的には周囲の方へ感染すると考えてください。

・保育園や幼稚園で胃腸炎が流行し、お子さんも罹ってしまった…
・子どもが胃腸炎になったら、看病していた家族もみんな胃腸炎になってしまった…

このようなことが起こるのは、ウイルス感染が原因だからなんですね。

ウイルスの種類により、周囲へうつりやすいもの、うつりにくいものはありますが、全ての胃腸炎は他の人にも相当うつると思って対処しましょう。

また、ウイルスが原因の胃腸炎の場合、抗生物質は効きません。
これについては、お薬の解説のところでも少し触れたいと思います。

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急性胃腸炎の症状別・食事や水分の摂取方法のポイント

急性胃腸炎の時、一番難しいのが食事や水分の摂取方法だと思います。
罹ったのがお子さんの場合は、なおさらですね。

こちらでは、症状別に、食事や水分摂取のポイントを詳しく解説していきます。

お子さんが罹ってしまった場合の方が対応が大変になるので、ここではお子さんが罹った場合を中心にご紹介しますが、基本的には大人の場合も対処は同じです。
大人が罹ってしまった時にも、お子さんの対処法に準じて対処すればOKですので、ぜひ参考にしてみてください。

嘔吐と腹痛の症状が強い場合

まず、嘔吐や腹痛の症状が強い時には、食事を勧めない方が良いでしょう。
早く元気になってほしい…との思いから、ご両親はつい栄養をつけてあげたくなってしまう様ですが、脱水にならない程度の水分が摂れれば、栄養は数日少なくなってしまっても問題ありません。

水分摂取の方法は、次に説明する『嘔吐の症状が強い場合』を参考にしてください。

嘔吐の症状が強い場合

嘔吐の症状が強い場合も、やはり食事を勧めるのはNGです。
まずは病院で処方される吐き気止めのお薬を使い、1時間位待ってから水分をあげてみましょう。

水分のあげ方のポイントは、一度にたくさんの量をあげないこと。
1回量は、スプーン1杯程度、または小さい一口と考えてください。

一口飲んだら、1分休憩。

また一口飲んだら、1分休憩。

こんな感じで、ゆっくりゆっくり、1時間くらいかけて水分を摂る様にします。

一度にたくさん飲んでしまうと、嘔吐を誘発してしまうため注意が必要です。
嘔吐は苦しいだけでなく、嘔吐の際に飲んだ水分+胃液も排出してしまうため、かえって脱水を助長してしまいます。

水分をあげる時には、嘔吐させない様にすることが大切です。

腹痛の症状が強い場合

腹痛の症状が強い場合、無理に食事を勧める必要はありません。
また、嘔吐の症状が強い時程は慎重にならなくても良いですが、やはり水分は少しずつ摂ることが勧められます。

腹痛を誘発してしまう可能性があるため、冷えた飲み物を避け、常温〜少し温めた水分を摂取すると良いですね。

お子さんが何か食べたがる…という場合にも、胃腸を休めるため、柔らかく煮たおかゆやうどんを少量だけにしておきましょう。

下痢の症状が強い場合

嘔吐や腹痛の症状がなく、下痢だけという場合、食欲は普通にある場合もあり、お子さんが食べたがってしまうと困りますね。

下痢だけの場合でも、胃腸を動かす刺激をあまり与えるのは良くありません。
栄養の摂取よりは、脱水にならない様に水分の摂取を優先してください。

水分摂取については、腹痛の時と同様に嘔吐が強い場合程は慎重にならなくてもいいですが、やはり少しずつ摂ること、冷えた飲み物を避けることに気をつけましょう。

お子さんが食べたがる場合でも、水様便(黄色い水の様な便)の場合は少しお休みした方が良いですね。
食べるとしても、最初は果汁などがあまり含まれない様なゼリー程度にとどめて様子をみます。

ゼリーなどで下痢が悪化しない場合や、症状が改善して軟便(しっかりした塊ではないけれど、どろりと崩れてちゃんと”身”がある感じの便)になってくる様なら、柔らかく煮たおかゆやうどんを少量から始め、徐々に増やします。

胃腸炎の時の水分補給に適した飲み物とは?

胃腸炎の時の水分補給には、適した水分・適さない水分があります。
以下にまとめますので、ご参考になさってください。

胃腸炎の時に適した水分

・経口補水液(OS-1やアクアライトORSなど)
・薄味のお吸い物の上澄み(油分や具の入っていないもの)
・スポーツドリンクを少し薄めたもの

胃腸炎の時に適さない水分

・果汁の多い飲み物
・牛乳
・味の濃い飲みもの全般

胃腸炎の時に適さない水分の目安としては、透明でないものは全体的にダメと思ってください。
向こうが透けて見えない飲み物(オレンジジュースなど)や、濃い味のものはやめておくのが安心です。

赤ちゃんのミルク・母乳は大丈夫

赤ちゃんにあげる母乳やミルクは、あえて薄める必要はありません。
少量ずつ含ませてあげれば、いつもと同じ濃さのものをあげてOKです。

母乳の場合は、おっぱいから直接飲ませてしまうと1回量がどうしても多くなってしまうので、嘔吐を避けるためには搾乳してスプーンであげる方が良い場合もあります。

食事はどうしたらいいの?

辛い症状が軽くなって、食欲が出てきたら、少しずつ食事を食べてみましょう。

食事は柔らかく消化に良さそうなものを。
お肉や野菜、一部の果物は負担が大きいので、まずは柔らかく煮たおかゆやうどんを少量から始めるといいですね。

元気になるにつれて徐々にいつもの食事に戻していきますが、初めの内は油の多いものは避ける様にします。
辛いものはお子さんにはあげないと思いますが、胃腸への刺激が強いので大人も食べない様気をつけましょう。

急性胃腸炎で病院を受診するタイミング

急性胃腸炎に罹ってしまった場合、気になるのが病院を受診するタイミングです。
どんな時に受診したら良いのかの目安を、ここではお伝えしていきます。

【タイミング1】胃腸炎の症状が出現し、症状が辛い場合

まず初めは、発熱、下痢、嘔吐、腹痛などの胃腸炎症状が出現し、その症状が強い時です。
症状があまりに酷いという場合でなければ、慌てて夜間救急を受診する必要はないかもしれませんが、年齢が低いお子さんほど注意しなくてはなりません。

ウイルス感染による胃腸炎には抗生物質は効かず、特効薬がないのに、何故最初に受診をお勧めするのか。
それは、ウイルス感染による胃腸炎なのか、細菌感染や急性虫垂炎(盲腸)、腸重積など、別の疾患による症状なのかを診断する必要があるからです。

大人の場合は、自分である程度症状が把握できるので、症状が軽ければ病院へ受診する必要がない場合もあると思いますが、特に小さなお子さんで、周囲での流行もない場合は、注意が必要です。

お子さんが比較的元気で、症状が軽く水分や食事の摂取に困らない場合は、必ずしも病院へ行く必要はありません。
お子さんが水分の摂取に困っている、ぐったりして元気がない、機嫌が悪い、38℃以上の発熱がある…など、心配な症状がある場合には早めに病院を受診してください。

また、胃腸炎には特効薬はなくても、吐き気止め、腹痛・下痢止めなどの症状を和らげるお薬はあります。症状が辛い場合は受診すると良いでしょう。

紛らわしい病気『腸重積』

生後6ヶ月前後の赤ちゃんで、腹痛・嘔吐・イチゴゼリーの様な便(粘血便)が出る「腸重積」という病気があります。
赤ちゃんにみられる腸重積は、一般的に小腸の一部が大腸に入り込む様にして重なってしまい、それが元に戻らない状態です。

粘血便が出ればびっくりして病院へ連れて行くと思いますが、粘血便は必ず出る症状ではありません。

急に元気がなくなる、泣いたり泣き止んだりを繰り返す様な症状で、腹痛と嘔吐だけだと、胃腸炎と紛らわしい場合があります。

腸重積は緊急で処置(場合によっては手術)をする必要があるため、様子を見ずに急いで病院へ連れていきましょう。

【タイミング2】水分が摂れず、脱水に陥っている時

これは、お子さんに限らず大人でも病院を受診する必要があるタイミングです。

急性胃腸炎では、下痢や嘔吐、発熱により、体からは水分が失われていきます。
失われた水分に見合っただけの水分摂取ができないと、特に小さなお子さんは容易に脱水に陥ってしまいます。

脱水の見極めに最も大切なのは、おしっこの量です。
お子さんがしっかりおしっこが出ている様なら、ひどい脱水には至っていないと考えて良いでしょう。

もしおしっこの量が少ない、濃いおしっこが少しだけしか出ない場合は脱水のサイン。
脱水になると、ぐったりとして元気もなくなり、より一層水分の摂取ができなくなってきます。

こまめに水分を勧めても、しっかりとおしっこが出てこない場合には、点滴が必要なケースもありますので、病院を受診する様にしましょう。

【タイミング3】症状がだんだん悪化してくる場合

最後は、最初は軽かった腹痛や発熱などの症状が、だんだんと悪化してくる場合です。

病院で「急性胃腸炎ですね」と診断されたけれど、後から血液の混じった便が出てきた、腹痛がひどくなってきた、歩くとお腹に痛みが響く…こんな症状があるときは、別の病気である可能性があります。

診断は症状が軽い初期の頃ほど難しく、後になるほど簡単になります。
後になって様々な症状が出そろって、初めて診断がつくケースは少なくありません。
もし急性胃腸炎と診断されても、症状がどんどん悪化してくる様なケースでは、もう一度病院を受診した方が良いでしょう。

また、お子さんの場合は『ぐったりしている』というのはとても大事なサインです。
もしお子さんが『ぐったりしている』と感じたときは、あまり様子を見すぎずに受診しておく方が良いです。

紛らわしい病気『虫垂炎』

虫垂炎は、症状が出始めた頃は胃腸炎と区別がつかないこともあります。
微熱、軽い腹痛、嘔吐の症状だけだった時に「胃腸炎かな?」と診断されて、後から虫垂炎と診断されるケースは少なくありません。

特にお子さんの場合は腹痛の症状をはっきりと説明することが難しいため、症状が軽い内は虫垂炎を診断することは困難です。

・だんだん腹痛の症状がひどくなって、熱も高くなってきた
・お腹を痛がっている様なのに、嘔吐はあっても下痢がない

こんなケースは虫垂炎の可能性がありますので、病院を受診する様にしましょう。

病院を受診する際には、流行の状況も教えて下さい!

病院を受診する際に、

保育園で、今胃腸炎が流行っていて…

とか、

弟も同じように吐いて下痢しているんです…

とか教えていただけるのは、非常に助かります!!

周囲の流行の情報は、診断をする際にとても参考になるので、もし先生に聞かれなくても、ぜひ伝えて下さいね。

急性胃腸炎で処方されるお薬とは?

急性胃腸炎で病院を受診した場合、処方されるお薬は、整腸剤と症状を和らげるお薬がほとんどです。
ここでは、急性胃腸炎で処方されるお薬について解説していきますね。

整腸剤

整腸剤は、腸の調子を整えるお薬です。
下痢のために荒れてしまった腸内細菌のバランスを整えてあげるために処方されます。

整腸剤は下痢にも便秘にも効果があり、基本的に飲んで悪いことはありません。
一部、乳製品のアレルギーの方には処方しづらいものもありますので、乳製品アレルギーをお持ちの場合はしっかり申告しておきましょう。

吐き気止め(制吐剤)

辛い吐き気の症状を抑えてくれるお薬です。
嘔吐が強く飲めない場合には、座薬もあります。

吐き気止めのお薬で嘔吐の症状が良くなって、水分摂取ができればしめたもの。
脱水に陥るのを防ぐために、上手に活用しましょう。

ただし、一つ注意点が。
吐き気止めの多くは、吐き気・嘔吐の症状にはよく効きますが、お腹の動きが良くなることで却って下痢を悪化させてしまうこともあります。

吐き気・嘔吐の症状が強くなく、下痢がメインの症状である場合には、むやみに使用しない方が良いでしょう。

下痢止め・腹痛止め

下痢止め・腹痛止めは、腸の強い動きを止めることで下痢や腹痛を緩和するお薬です。

急性胃腸炎の時、むやみに下痢を止めてしまうことはウイルスが便に排泄されるのを遅らせてしまうため、勧められません。
下痢の症状があっても、すごく辛い場合でなければ下痢止めや腹痛止めを多用することは避けた方が良いでしょう。

使いどころとしては

・下痢や腹痛のため、水分の摂取がままならない
・下痢や腹痛のため睡眠がとれず、疲弊している

こんな時です。

上手に使って、治るのを遅らせないようにしましょう。

解熱鎮痛薬

解熱鎮痛薬は、その名の通り、痛みや熱の症状を和らげるお薬です。
発熱に伴う関節痛や頭痛、全身の倦怠感などを和らげてくれますが、腹痛の痛みにはあまり高い効果は期待できません。

高い熱のためにぐったりして水分が取れないケースでは、解熱鎮痛薬で熱を下げてあげて、少し元気が出たタイミングで水分を勧めると良いでしょう。

抗生物質はウイルス性胃腸炎では効果なし

冒頭で少し触れましたが、急性胃腸炎の原因のほとんどはウイルスです。
抗生物質は細菌を退治するお薬で、ウイルス感染には抗生物質は効果がなく、ウイルス性の胃腸炎にももちろん効果がありません。

症状が強いからといって、「念のため抗生物質も下さい」とお願いするのはやめた方が良いでしょう。

私が下痢や高熱の患者さんへ抗生物質を処方するのは、普通の胃腸炎ではなく、抗生物質が必要な細菌性腸炎を疑っている時だけです。
医師がもし細菌性の腸炎を疑って抗生物質を処方した場合は、指示通りに内服しましょう。

子どもが粉薬を嫌がって困っている…そんなあなたに!

子どもが粉薬を嫌がってしまうこと、結構よくありますよね。
実は、粉薬には

・混ぜるとおいしくなる食べもの
・混ぜると飲みにくくなる食べもの

があるんです!
お子さんが薬を嫌がってしまわぬ様に、はじめから良い組み合わせて飲ませてみるといいですよ。
詳しくは、

粉薬を嫌がるお子さんに!粉薬をおいしく飲むためのOK・NG食材と飲ませ方を内科医ママが解説します。

粉薬を嫌がるお子さんに!粉薬をおいしく飲むためのOK・NG食材と飲ませ方を内科医ママが解説します。
こんにちは。 現役内科医ママの、ゆずです。 あなたはお子さんにお薬を飲ませるのに苦労した経験、ありませんか? ...

こちらの記事にまとめましたので、参考になさって下さいね。

ノロウイルスの検査は受けた方がいいの?

ノロウイルスの検査は、医師から特に勧められた場合でなければ積極的に勧めるものではありません。なぜなら、胃腸炎の原因がノロウイルスだとわかったとしても、治療は特に変わらないからです。

ノロウイルスかどうかをはっきりさせなければならないケース(施設での集団感染など)以外は、ノロウイルスの検査を積極的に行う必要はありません。

お子さんからの感染を予防するためのポイント

パパ・ママが小さなお子さんから胃腸炎をもらわずに過ごすのは、正直いってかなり難しいかもしれませんが、少しでも感染のリスクを減らすためのポイントをご紹介します。

タオルや食器は分ける

唾液などから感染してしまうリスクがあるため、感染したお子さんとは、タオルや食器は必ず分けるようにしましょう。

また、食事を一緒にすると、

うっかり子どもの食器をママが使ってしまった…
お子さんのくしゃみがママの食事にかかった!

なんてことがあるので、食事時間も別にする方がいいです。

嘔吐物や排泄物の処理はマスク・手袋を着用

お子さんが吐いたものや、下痢を処理する場合には、マスクと手袋を着用しましょう。
マスク・手袋は使い捨てのものを用意し、作業が終わったら嘔吐物や排泄物が触れた部分には触れないようにして処理します。

また、嘔吐物や排泄物を処理した後は、しっかり手洗いするのもお忘れなく。

ウイルスの除菌には次亜塩素酸ナトリウム

特に感染力の強いノロウイルスや、ロタウイルスに効果があるのは、次亜塩素酸ナトリウム。アルコール系の除菌では強い効果は期待できません。
嘔吐物・排泄物で直接汚れてしまった場所は、次亜塩素酸ナトリウムを用いた除菌をしましょう。

手軽に次亜塩素酸ナトリウム液を作るなら、ミルトンがおすすめ。
哺乳瓶の消毒のため、もともとご家庭にあるよ〜ということもあるでしょう。

ミルトンは次亜塩素酸ナトリウム1.1W/V%に調整されています。

吐物や排泄物で直接汚れた床やトイレの除菌
→水1リットルに対し1%ミルトンを100ml入れ、0.1%濃度で使用

直接汚れがついていないように見えるが、ウイルスが付着している可能性がある場所(ドアノブ、トイレなど)
→水1リットルに1%ミルトンを20ml入れ、0.02%濃度で使用

汚れた衣類の消毒
→水1リットルに1%ミルトンを20ml入れ、0.02%濃度で使用

こんな風に使用してみて下さい。
なお、除菌をうたう様々な商品には、実際には除菌能力が期待できない商品もあるためご注意を。

クラスで胃腸炎が流行!そんな時、内科医ママが実践している”予防策”は?

これまでは、医師の間で一般的に言われていることや、科学的根拠に基づいたことを中心にお話ししてきましたが、最後は私の個人的な”私見”です。
「ゆずの私見には興味ないよ」という方は、この段落は飛ばして下さい。

最後は、保育園にお子さんを預けているママなら必ず直面する問題

『クラスのお友達が胃腸炎になった』

これに対し、私がどのように対処しているかについてをお話したいと思います。

保育園にお迎えに行ったら、我が子のクラスは真っ暗で冷たい風が吹き抜けていて
「今日は◯◯組で遊んでいます」
なんて張り紙がしてあった…そんな経験はありませんか?
教室でお友達が吐いてしまい、先生方は慌てて子どもたちを別の教室に移し、吐いてしまった教室は塩素系消毒薬で消毒した上、窓を全開にして換気している…そんな光景です。

そんな日は、私は娘のみかんにこう言い聞かせます。

ゆず
今みかんの手にはゲーと下痢のばい菌がついているよ。
お口に入れたり、お鼻をこすったら、ばい菌がみかんの体の中に入ってきて、みかんもゲーと下痢になる。
だから、絶対に手をお口やお鼻に持っていってはだめ。

そして、みかんが手を口や鼻に持っていかないか見張りながら、持っていきそうになったら注意をしながら、急いで家に帰ります。

寄り道はしません。
本当はファミレスに寄ってご飯を済ませて帰ろうと思っていた日でも、予定は変更してまっすぐ家に帰ります。
途中でおやつをあげる…なんて、そんな危険なこともしません。

家に着いたら、みかんが手を口や鼻に持っていかないように十分注意しながら、お風呂場に直行。
服を脱がせるときは、みかんにしっかり目と口を閉じてもらうよう指示します。
脱いだ服は全てウイルスが付着した危険なものとして考え、みかんが触らないよう洗濯乾燥機に放り込み、扉を閉めておきます。

全身をしっかり洗い流すまでは、気を抜きません。
すっかりきれいになったら、ようやくいつものモードに戻ります。

…と、我が家はこんな感じです。

とにかく、見えないウイルスを子どもの口や鼻にいかに侵入させないかがポイント。
帰ってきて、しっかり手洗いしたくらいでは、きれいにならないと思った方が良いと私は考えていて、必ず『お風呂直行』をしています。

これだけ頑張っても、おそらくウイルスの侵入は完全には防げません。
それにもしかしたら、もう教室でもらっているかもしれません。
ですが、侵入したウイルスの量によって、発症したり、発症せずに済んだりすることも事実。わずかでもウイルスが少ない方が、胃腸炎発症のリスクは低く抑えられます。

ちなみに…
クラスで胃腸炎の子が出たら、感染が収束するまでの数日は『お風呂直行』生活を続けます。

また、子どもには「見えないところにゲーのばい菌がついているから、保育園で手を口に入れないように」と毎日言い聞かせ、なるべく注意して過ごしてもらいます。(でも多分口に入れちゃうんでしょうけれど。)

胃腸炎後の子どもは元気になったようでもウイルスの排泄が続いていることはしばしばあり、当日だけ予防するのでは不十分だからこその対策です。

この方法がうまくいっているのかはわかりませんが、みかんはこれまでクラスで何度も胃腸炎が流行したのに、ほとんど胃腸炎になったことがありません。
最後にかかったのは、1歳だったかな。

特に用意するものもなく、簡単にできる方法なので、興味のある方は実践してみて下さいね。

まとめに

今日は、ウイルス性の急性胃腸炎に罹ってしまった時の症状や、病院受診のタイミング、看病をする家族が罹らないようにするためのポイントについてお話しました。

・無理に食事は摂らなくてOK
・脱水に注意して、水分は少量ずつこまめにとる
・脱水が疑われる時、ぐったりしている時、症状が悪化している時などは受診を
・胃腸炎を乗り切るためには、症状を和らげるお薬を上手に活用
・感染予防にはマスク、手袋、塩素系消毒薬

罹ってしまうと本当に辛い胃腸炎。

あなたやあなたのお子さんが胃腸炎にかかってしまった時に、少しでも症状が和らぐよう、参考にしていただければ幸いです。

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