こんにちは。
現役内科医ママの、ゆずです。
先日、子どものお弁当遠足がありました。
お弁当といえば、
・彩りが綺麗!
で人気のおかず、ミニトマト。
娘のみかんはトマトが大好き!それも、甘〜いミニトマトが大好きです。
でも…ミニトマトで子どもが窒息してしまうリスクがあることを、あなたはご存知ですか?
・ミニトマト、切っても中の種とゼリーが出てこない裏技
こんな内容を、ご紹介します。
目次
ミニトマトは幼児の窒息事故の原因となる
白玉だんごやこんにゃくゼリーなど、子どもの窒息事故が起こる食べ物はいくつかあります。
こんにゃくゼリーは、小さなお子さんやお年寄りには食べさせないように注意喚起がなされるようになり、一般の方にも広く知識が伝わりつつあるな〜と思うのですが…
ミニトマトの窒息リスクについては、まだまだ認知度が低いな…と思うんです。
ミニトマトが幼児の窒息原因となる理由
ミニトマトは、2cm程度のまあるい形をしており、ちょうど幼児の喉に詰まってしまうサイズです。
母子手帳の後ろの方に、「この円を通るものは誤飲・窒息のリスクがあります」というページがある自治体もあるかと思うのですが、ミニトマト、まさにそのサイズ。
更に…トマトは離乳食の頃から使える食材ですし、特にミニトマトは通常洗って出すだけのお手軽・簡単な食材で、食卓に上る回数も他のものと比べると多いですよね。
また、かわいらしいミニトマトは、お子様ランチなどにもしょっちゅうお目見えします。
回数が多ければ、それだけ危険に晒される頻度も上がります。
また、ミニトマトは表面はツルツル、皮は厚めで弾力が強く、小さなお子さんの場合うまく噛めないことがあります。
お口の外に種やゼリーが飛び出してしまう失敗ならいいのですが、うっかり喉の方へ滑ってしまうと…窒息の原因となるわけです。
この様に、
・調理が簡単で食卓にも上りやすい
・ツルツルの表面と弾力のある皮で、幼児には噛みにくい
こんな理由から、ミニトマトは窒息の原因となりやすいんですね。
ミニトマトは絶対に、丸のまま幼児に与えてはいけません!
もし丸のままであげていたという場合…これまで何事も起こらなくて本当によかった。
今日これからは、ミニトマトはしっかり切って食卓に出して下さいね。
幼児の窒息事故が起こりやすい状況とは?
幼児が食べ物の窒息事故を起こしやすい状況が、いくつかあります。
・おしゃべりしながら食べる
・口に入れたものをなかなか飲み込まず、舐めている
・食べ物をどんどん口の中に押し込んでしまう
こんな状況です。
あなたのお子さんの様子を思い浮かべて…当てはまるものはありましたか?
娘のみかんの場合を考えても、やはりこれらに当てはまります。
おやつにグミをあげると、いつまでも口の中で舐めていて飲み込まなかったり…
ついつい、遊びながら食べてしまったり…
早く食べられるところを見せようとして、ご飯をどんどん口に押し込んだり…
口の中に食べ物が入った状態でもおしゃべりしようとしたり…
こういう困った食べ癖、危ないから親も直そうとはするんですけど、なかなか直らないんですよね。
食事の時間に叱ってばかりだと、つまらない時間になってしまいそうで、あまり厳しく叱り続けるわけにもいかず。
だからこそ、窒息のリスクがある様な食材の出し方には、保護者の方でしっかりと気をつけなくてはいけないな…とゆずは考えています。
ミニトマトによる窒息事故を防ぐために、ご家庭で気をつけてほしいこと
では、ミニトマトによる窒息事故を防ぐために、ご家庭ではどの様なことに気をつけたら良いのでしょうか?
私からご提案したいことは、4つあります。
1. ミニトマトは必ず切って出す
ミニトマトは、丸のまま出すのではなく、必ず切って出す様にして下さい。
窒息のリスクを減らすためには…実は、4分の1サイズに切ることが推奨されています。
ミニトマトにも色々とサイズがありますが、
実は、これが目安です。
思ったよりも、ずいぶん小さいです。
ミニトマトのサイズを見ながら…
1歳、2歳といった小さなお子さんなら、必ず4分の1サイズ。
もう少し大きくなってきたら、お子さんの食事の様子を見ながらですが、小さめのミニトマトなら半分サイズでもいいかもしれません。
とにかく、必ず切って出す様にしましょう。
余談ですが、ミニトマトだけが危険…なのではありません!
・さくらんぼ
などのつるんとまあるい食べ物は、全部注意したほうがいいです。
最近流行りのタピオカも、サイズによっては危ないかもしれません。
2. ミニトマトは喉に詰まってしまう食べ物だということを教える
少し大きくなって、大人のお話が理解できるお子さんであれば…
「ミニトマトは喉に詰まってしまう食べ物なんだよ」
ということを、ぜひお子さんにお話しして下さい。
それも、1回ではなく、何回か繰り返します。
遊びに夢中になってしまったりして、それでもすっかり忘れてしまうこともありますが、やはり子ども自身も「危ないんだ」と理解してくれた方が事故は減ると思います。
3. ミニトマト、トマトをご家庭で栽培しない
小さなお子さんがいらっしゃるご家庭で、ミニトマトをご家庭で栽培されるというケースもあると思います。
だんだん赤く色づいて、たくさんの実がなる姿はかわいらしいですし、植物を育てるよろこび、収穫のよろこび、そして採れたてを食べるよろこび…そんな経験は、お子さんにとって素晴らしい経験ですよね。
ですが。
栽培中のミニトマトを自分でもいで口に入れ、窒息した事故が起きているんです。
食卓に出す場合には、ママが切って出す様にしてあげている…そんなご家庭でも、栽培中のミニトマトはどうにもならないですよね。
小さな子どもは、なっているミニトマトを自分でもいで口に入れてしまいます。
赤くなくても、緑の時でもです。
なので、ミニトマトだけでなく、普通サイズのトマトでも、実がまだ小さく青い内は窒息リスクがあるんです。
ご家庭でミニトマトやトマトを栽培するのは、お子さんが十分大きくなってからにしましょう。
もしくは、保護者の方の目の届かない時にお子さんが一人でミニトマトやトマトの所へ行けない環境(自宅から離れた場所にある家庭菜園など)で栽培して下さい。
野菜の収穫のよろこびは、トマトでなくても得られます。
もしベランダやお庭でお野菜を作りたい…という場合は、お子さんが小さい内は、他のお野菜を育てることをご検討されてはいかがでしょうか。
4. キッチンにはベビーゲート、冷蔵庫にはチャイルドロックを
子どもが1歳後半など大きくなってくると、自分で冷蔵庫を開けて、ミニトマトを食べてしまう…ということも出てきます。
ママがちょっと目を離した隙に、子どもがミニトマトを丸ごと口に入れていたら…
想像するだけで恐ろしいですね。
キッチンには、冷蔵庫の食品だけでなく、
・割り箸、爪楊枝など、喉に刺さる危険のあるもの
・ガスコンロ
など、子どもに危険なものがたくさんあります。
全てをできる限り子どもの手の届かないところに収納することも大切ですが、子どもって昨日できなかったことがいつの間にかできるようになっているし、思いもよらない方法で大人を驚かせること、いっぱいあるじゃないですか。
なので、さらに…
・ベビーゲートでキッチンに入れないようにする
・冷蔵庫や開けてはまずい物入れにはチャイルドロックをかける
といった二重の工夫をしておくと、より安全です。
余談ですが。
割り箸は喉から頭の方へ刺さって亡くなっている事例もあります。
頭って外側は硬い骨で守られていますけど、鼻・喉側の骨はわりと薄くて、割り箸でも結構簡単に刺さっちゃう。
そして、刺さった先には生命維持機能を司る、大事な大事な『脳幹』が…
本当に本当に危険なので、絶対に小さい子どもの手に触れないように注意してくださいね。
お弁当のミニトマト、切っても中の種とゼリーが出ない裏技!
何と言っても、お弁当を簡単に、彩りよくしてくれるミニトマト。
本音を言えば、できれば私だってお弁当に入れたいんです。
でも、お弁当遠足なんて、特に子どもがはしゃいでしまって、窒息の危険が高まる瞬間なわけで。
でも、切ったら中からどろっと種やゼリーが出てきてしまって、お弁当だと困る。
そこで、中身の出ない切り方を研究してみました。
今日は最後に、お弁当のミニトマトの切り方について…
「切っても中の種とゼリーが出ない裏技」
をご紹介します!
切っても中身が出ない、ミニトマトの切り方
ミニトマトの表面をよ〜く見てみると…
ものすご〜くわかりにくい写真で大変恐縮ですが…
中央にうっすらと線が入っているんです。
これ、ミニトマトによって見えやすいもの、見えにくいものがありますが、よ〜く見るとわかります。
写真はわかりにくいので、ご家庭のミニトマトを観察してみて下さいね。
①線に沿って切った場合
②線に対して垂直に切った場合
この2パターンを試してみると…
線に沿って切った場合には、見事に中の種とゼリーが見える状態に。
そして、線に対して垂直に切った場合には、種とゼリーが壁に遮られて出にくい状態に切れるんです。
お弁当に入れるミニトマト。
できれば汁気が出ない様に工夫したい…そんな場合には、
これをぜひ試してみて下さい!
お料理が苦手でも、時短でかわいいお弁当を作れる、簡単アレンジグッズあります
私はお料理があまり得意ではないのですが…
年に1、2回しかない子どものお弁当作り、せっかくなのでかわいいお弁当を持たせてあげたいな〜と思っているわけです。
そこで、そんな私でも時間をかけず、簡単に、かわいいお弁当が作れるグッズを探しました。
気になる…という方は、
保育園の子どものお弁当を、時短で簡単・かわいくデコれる!料理が苦手なママにおすすめのお弁当グッズ5選を紹介します

こちらの記事も、あわせてチェックしてみて下さいね♪
このお弁当は、上の記事でご紹介した時短グッズを使って作っていますが…ものすご〜く簡単でした!
そして、最近作ったお弁当はこちら。
娘がすみっコぐらしにはまっているので、作ってみたのですが…これも大変じゃなかったですよ♪
ちなみに、上のお弁当に使っているのは、「アメーラルビンズ」という特別小さくて細長い形のミニトマトです。これに半分に切れ目を入れて、お弁当に入れました。
下のお弁当に使っているのは普通のミニトマトですが、裏技で中身が出ないように切ったものを入れています!
やっぱりミニトマトが入ると、彩りが違いますね〜(^^)
まとめ
今日は、小さなお子さんがいらっしゃるご家庭のママに知っておいてほしいこととして、ミニトマトの窒息リスクについて、お伝えしました。
・子どもに食べさせる際には、必ず切ってから出す(できれば1cm角程度)
・栽培中のミニトマト、トマトでも窒息事故は起きている
・冷蔵庫から子どもが取り出してしまう事があるので対策を
・ミニトマト表面にうっすら見える線に対して垂直に切ると、中身が出にくい
とても身近で、お子さんにも人気のおかず、ミニトマト。
ご家庭だけでなく、外食の際にもよく出てくるおかずの1つです。
子どもの悲しい窒息事故を防ぐためにも、
「ミニトマトは必ず切って出す」
ぜひご家庭で実践して下さいね。